助成先事業実績
2022年度 助成先の事業実績
1.香取市立佐原小学校(千葉県香取市)
助成事業名 | 佐原囃子用楽器整備事業 |
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事業内容 | 郷土芸能部の楽器新規購入 |
実施効果 | 令和3年度までに貴財団の助成金をいただき、ステージ発表のための楽器や備品を購入させていただいた。本年度もコロナ禍の中、活動に制限はあったが、令和4年10月19日には、香取郡市小・中学校児童生徒音楽発表会(佐原文化会館)に出演することができた。本事業で大鼓皮や小鼓皮等を購入して、より本格的な楽器の演奏ができることを子どもたちは楽しみにしている。今後、大鼓や小鼓が新調されたときには、道具を大切にしようという意識や音の質についての意識を高めていけるようにしていく。 |
今後の目標など | 大鼓や小鼓を新調することにより意欲を高め、佐原囃子の演奏技術の向上を図っていく。また、道具を大切にする心や多くの方々に支えられながら郷土芸能部が伝承されていることに気付かせ、郷土芸能部の活動をさらに推進して地域の伝統文化継承につなげるとともに、子どもたちの郷土愛、豊かな心を育成していく。 |
2.食・文化研究会(千葉県流山市)
助成事業名 | 伝統・文化を活用した地域づくり事業 |
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事業内容 |
佐原はかつて、関東灘と呼ばれたほどの発酵のまちであった。清酒、醤油、味蔀、味噌、奈良漬けなどが盛んであったと、佐原町史や佐原市史に記されている。江戸時代に、利根川舟運により江戸との交易が盛んであり、江戸という一大消費地を抱え隆盛を極めていた。 このような歴史的背景を踏まえ、発酵は、これからの地域における重要な資源であり、これらを踏まえ調査研究を重ねた。さらに、発酵の専門家との交流をとおして、これから現代の佐原の発酵のあり方を探るため、今年度は発酵学の知見を深めるための研修の場に参加し、発酵ソムリエの方々との交流を深めたほか、秋田県横手市で開催された、全国発酵のまちづくりネットワーク協議会にも参加して、情報交換や佐原の情報発信に努めた。さらに、山形県酒田市の酒造及びまちづくりなども視察した。 それらを踏まえ、12月には世界的発酵の権威であり、発酵文化推進機構の理事長並びに東京農業大学名誉教授の小泉武夫氏及び関係者、研究者の方々をお招きして、発酵の講演会を開催した。 講演会には、香取市長、佐原商工会議所会頭をはじめ千菓県、市内の発酵関係者、まちづくり関係者が参加して有意義なものであった。 翌日は、小泉名誉教授とともに市内視察を行い、今後の発酵のまちづくりに係る意見交換会を行った。 |
実施効果 | 発酵のまち佐原をあらためて認識することができた。 |
今後の目標など | 発酵のまちづくりを推進し、新たな地域資源として育んでいく。年1回はフォーラムを開催し、発酵ソムリエによる体験ツアーや研究フィールドにしていきたい。 |
3.プラットフォーム佐原(千葉県香取市)
助成事業名 | 伝統・文化の情報発信による佐原の地域振興の推進事業 |
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事業内容 |
新型コロナウイルスの影響で中止となっていたが 、3年ぶりに行わた国の重要無形民俗文化財でユネスコ無形文化遺産登録の佐原の大祭、日本遺産の歴史的町並み(国の重要伝統的建造物群保存地区選定)、旧官幣大社の香取神宮、日本三大厄除大師の観福寺、伊能忠翁の遺品など、文化的資源の情報発信を継続的に推進した。 ・手作り絵はがきを作成して、「佐原を有名に志隊」の隊員様に郵送したり、佐原のまちなかで展開される活動を佐原の応援団等に対して周知したりした。 ・フェイスブック運営を行い、より詳しい情報を提供した。 ・伝統文化を生かした催しが行われた際は、宣伝用のチラシを作成したり、当日の動画・写真撮影を行ったりした。「古典芸能・邦楽のタべ」についてはDVDを作成したり、編集したものを数種類作成したりして、関係団体を通して配布した。 ・隔月ごとに佐原の記事を作成して、地方情報誌のS TaDに掲載しもらい、北総地域一円に広く情報発信した。 ・『小森孝ーが語る佐原の山車祭りとまちおこしの35年』の出版にあたり、写真撮影や資料提供、原稿印刷・推敲作業などに協力した。 |
実施効果 |
文化的資源の情報発信を継続的に推進することで、伝統文化の伝承や市民活動団体等の様々な活動を間接的に支援することができた。 フェイスブックによる情報発信、佐原応援団への手作り絵葉書の郵送や、伝統文化のイベントに直接参加できなかった方にDVDを作成して配布することで、今後の佐原の伝統文化を活用した様々な活動や事業が展開される下支えを行うことができた。 |
今後の目標など | 新型コロナウイルスの影響で、観光客が減少した状態が続いていたが、コロナ前のように観光客が戻ってきつつある。今後も佐原を有名に志隊の皆様、及び佐原の応援団とのパイプを切らすことなく、佐原の情報を発信し続けることで(フェイスブック運営、佐原応援団への手作り絵葉書やDVDの配付、イベント情報の発信など)集客に繋げたい。また、コロナ前のように大学生の研修を受け入れている団体等との連携により、佐原の伝統・文化を理解してもらい、将来的な佐原の応援団となってもらうための様々な活動や事業が展開される下支えを行うことで、更なる佐原のまちの活性化に向けて努力していく。 |
4.東関戸区彫刻制作委員会(千葉県香取市)
助成事業名 | 郷土文化の伝承、保存、活用事業 |
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事業内容 | 300年の歴史を持つ佐原の山車祭りをまちおこしの有効な手段として活用し、内外への知名度の向上、又、郷土の伝統文化継承のため山車の整備、保護、PR活動に努めています。東関戸区の山車は彫刻が未完成の部分があり、山車の彫刻飾り完成にあたり不足している山車格天井まわりの彫刻を制作し山車飾りの完成に向けて活動をしています。 |
実施効果 | 山車彫刻が完成することで山車の文化的価値、資産価値が高まり、さらなる地域における郷土文化の伝承、保存、活用につながるものと考えます。 |
今後の目標など | 東関戸区の山車は今回の彫刻以外にも未完成の部分があり、また既存の山車飾りにも経年劣化が進み整備、保護が必要とされる部分があります。引き続き、郷土の伝統文化継承のため山車の整備、保護、PR活動に努めています。 |
5.地域資源活用研究会(東京都)
助成事業名 | 地域資源を活用した交流事業 |
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事業内容 |
地域には、未来につなげていくべき様々な文化資源があり、それらは地域の大切な資源として認識され、活用されてこそ受け継がれていくことが求められている。 日本遺産やユネスコ無形文化遺産登録の文化財でもある「佐原の山車行事」の山車に乗っている各町の大人形等のいわれや歴史等を調査し、日本古来の楽器である筑前琵琶による物語の演奏の創作に取り組む。琵琶奏者の藤高理恵子氏と連携して取り組んだ。 町内にとって山車人形が町内のシンボルであり、大切なものである。その人形が、日本の伝統文化である筑前琵琶の曲として語られることで、一層町内の誇りの醸成に繋がり、長く語り継がれていくものと思料される。 今年度は、「源義経」「源頼義」の作品製作に取り組んだ。 さらに今後は、コロナウイルス感染症も5類に移行したことから、佐原の文化的空間を活用して、琵琶演奏会を開催していきたい。 |
実施効果 | 町内にとって山車や山車人形は、何より大切な地域の誇りである。町内にとってのシンボルを古典芸能楽器である琵琶で物語を語ることは、あらためて歴史や伝統の重み、大切さを認識するものである。町内の人たちとの交流の中で創作活動が進められることで、より地域の想いを込めた作風が期待され、一層の地域の誇りを醸成することができた。 |
今後の目標など | 地域との連携・協力して行うことで、地域の誇りの醸成や今後の目標なビックプライドの醸成につなげていきたい。またafterコロナを見据えて十分な感染症対策を講じ、創意工夫して地域の物語を掘り起こしていきたい。 |
6.かとり町並みあーと倶楽部(千葉県香取市)
助成事業名 | 伝統文化交流事業(古典芸能の演奏会) |
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事業内容 |
今回は「伝統文化・古典芸能に親しむ」を市内の与倉屋大土蔵を会場として行いました。コロナ対策を施した上で観客は100名程度に抑えました。 演奏者は現在の長唄・舞踊界で活躍している一流の若手の方々にお願いをして内容の濃い鑑賞会となり、演目にも佐原に古くから伝承されている「佐原小唄」・「佐原音頭」も披露されました。 |
実施効果 | 今回は「江戸優り佐原文化芸術祭2022〜まちぐるみ小劇場~」の一つとして11月5日に与倉屋大土蔵を会場として実施しました。鑑賞会の目的の一つは佐原の伝統ある「佐原囃子」をもっと広く世に広め、多くの人に知っていただくためです。昨年度はコロナの影響もありごく限られた方たちの鑑賞会でしたが本年度は約100名の観客に楽しんでいただけました。公演後も演奏者や舞踊家の方たちもこれからの公演に対する貴重なアドバイスを頂きました。 |
今後の目標など | 次年度は会場を新しく建設されたコンパスの「小野川ホール」を会場とし、さらに多くの集客を目指し佐原囃子や佐原音頭、佐原小唄を広めていく所存です。 |
7.川崎 寛美(千葉県香取市)
助成事業名 | 地域の歴史の可視化事業 |
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事業内容 | 下総の国一之宮であり、日本遺産でもある香取神宮について、多くの人々に知っていただくため、香取神宮及び周辺の句碑を調査して、原文・ロ語文・写真をいれた調査報告書を作成し、今後の香取神宮の散策の新たなテキストを作成した。 |
実施効果 |
地元の人は、歴史を学び香取神宮を拝殿、散策し、この地が日本書記の時代からの貴童な歴史を積み重ねてきた地であることを知ることで、より郷土に自信と誇りを醸成することにつながる。 今回は、香取神宮を中心とした句碑の調査・可視化事業に取り組んだ。多くの句碑が存在し、歴史的にも意義深いものであった。 |
今後の目標など | 日本の歴史、それも古代からの歴史を再発掘し、この地の持つ様々な資源の力を整理し、地域全体のポテンシャルを上げていくことで、よりこの地に訪れる専門家や研究者を増やしたい。併せて多くの集客に繋げていきたい。 |
8.江戸東京学・水都佐原調査研究会(千葉県佐倉市)
助成事業名 | 江戸東京学・水都佐原研究会開催事業 |
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事業内容 |
佐原は町衆のまちとして、特に、佐原の大祭を媒介とした 深い絆の下でまちづくりを展開してきた。江戸時代から町に根付く「自治の精神」や天災に見舞われた際に、私財で民を救済した伊能忠敬翁の精神を受け継ぎ、現在のまちづくりを推進してきた。今年度、法政大学エコデザイン研究センターと連携して、佐原の都市史、江戸・東京との中心・周縁の都市関係史を、また、佐原のまちの形成など地理学的視点を含め、様々な視点から検討をすすめ、8月には法政大学エコデザイン研究センターと現地視察調査を行った。小野川から利根川の水辺空間の視察及び古代からの歴史を持つ香取神宮を視察した。 また、10月には3年ぶりに開催された佐原の山車行事について視察を実施した。コロナ禍の3年間、大祭を執り行うことができなかった状況に鑑み、その間の状況など地域住民の声も聞くことができた。12月~3月には、主に香取神宮及び香取の海について、3回の研究会を開催した。市及び県から資料提供を得て開催した。 さらに3月には、ズームではあったが、エコデザイン研究センターと共同研究会を開催し、研究成果の報告会を行った。 通常の研究会では、今後活用していく資料等を整理し、伊能忠敬翁及び香取神宮関係書類について共有化を図った。 |
実施効果 | 香取の海については、資料の収集に市や県の協力を得ることができ、研究のすそ野を広げることができた。 |
今後の目標など | 佐原の歴史・文化的資料を水都佐原として調査研究を進めていき、法政大学エコデザイン研究センターとともに将来の佐原のまちづくりのために、郷士のまちづくりの歴史や、伝統・文化を学び未来を考える場を提供していきたい。 |
9.特定非営利活動法人 佐原アカデミア(千葉県香取市)
助成事業名 | 大学と地域の拠点交流センター運営事業 |
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事業内容 |
日本遺産・重要伝統的建造物群保存地区に指定されている佐原地域で、まち全体をキャンパスとして、地域と大学との連携事業を展開するための 拠点の運営を行った。また、感染症対策を講じつつ様々な取り組みを行った。 長年取り組んできた、佐原のまちづくりの変遷について、追加のヒアリング及び、資料確認を行った。新たな地域資源として、今後の学習テキストとして利根川及び香取神宮の小冊子を作成した。更に新たな地域資源として「発酵」をテーマに調査研究を行い、NPO法人発酵文化推進機構主催「発酵の学校」研修に4名が参加し、「発酵ソムリエ」に認定されると共に、10月には当該法人としてNPO法人発酵文化推進機構に加入した。併せて全国ネットワークにも参加した。 観光庁事業の「発酵ツーリズム」及び「日本遺産・香取の海アカデミックツーリズム」の事業について地域資源調査について調査協力を行った。 人材育成事業として、8月中旬に法政大学エコデザイン研究センターと佐原の町並み及び香取神宮の視察及び意見交換を行ったほか、3月にはズームを活用して研究会を開催した。更に、法人会員である(株)エヌアイデイ主催の人材育成・起業支援事業「佐原の明日プロジェクト」に特別協力として講座の講師及び発表時の審査員について協力した。成城大学、法政大学学生が現地ヒアリングに訪れ、卒論執筆の様々な支援を行った。11月には國學院大學まちづくりセミナーに参加し、大学と協定を締結している高山市と今後連携を図ることになり、今年の1月には高山市からも佐原の視察に訪れ、意見交換を行った。今後、他に協定締結している伊勢市等も含めネットワークを構築し情報交換等行っていくことになった。月には法政大学人間環境学部社会人学生の宿泊研修の対応を行い、3月末には広島の呉市からまちづくり視察研修を受け入れた。随時まちづくり関係者の受け入れや意見交換、交流の推進を図った。 |
実施効果 | 大学との連携を深め、学生と地域の関係人口を育んでいくことで、町衆との交流が深まり、佐原に深く携わってくれる人材が育成されることが期待できる。 |
今後の目標など |
新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、感染者が下火になったので、インターンシップ・キャリアチャレンジ・ゼミ研修、大学の授業での取り組みなどを、連携している大学と協議しながら推進することで、現場で実践者の講義を体験しながら、座学では得られない、感性もふくめて生きたまちづくりを学ぶ事業を展開する。このことによる係関人口の育成に真摯に取り組んでいくことで、地域の持続可能性を追求していく。 また、今後全国の発酵ソムリエとの交流を展開して、発酵に学ぶ場を構築していくことで、新たな集客・交流を推進していく。 |
10.佐原アートプロジェクト実行委員会(千葉県香取市)
助成事業名 | メディアアート事業 |
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事業内容 |
下記のとおりメディアアート展覧会を開催いたしました。 タイトル: 「水影 (MI ZUKAGE ) 」 アーティスト:志村信裕氏 開催期間:2022年11月3日(木)~11月27日(日) 会場:古民家いなえギャラリー(香取市佐原イ511) 会期中に佐原高校美術部を招待してワークショップを開催しました。 |
実施効果 |
会期中の来場者は677名(木曜日~日曜日開催、17日間)を数えました。本展覧会は今回で3回目の開催になりますが、いずれも3運間の会期で、700名前後の来場を数えており、地域のアートイベントとして根付きつつあります。 今回は作品制作のテーマとして地域のシンボルである「利根川」「嫁入り舟」を取り上げたこともあり、地域の皆様から大きな関心を得ることができました。また、佐原高校美術部の生徒を招待したワークショップを開催するなど、本プロジェクトのコンセプトに掲げた「住民がクリエイテイビティをもって地域と関わる方法を共に考える機会にする」について、一定の成果を上げたものと考えております。また、会期中に雑誌「Ca s a BURUTUS」のWeb記事にも掲載いただいたことで、アートに感度の高い人々が、佐原を知っていただくよいきっかけになるとともに、週末の佐原訪問のコンテンツの一つとして観光振興にも一定の貢献ができたと考えております。 |
今後の目標など | 次回以降も地域に根付くアートイベントとして、年間2回程度の開催を計画しております。 |