設立の趣意

 千葉県・佐原は、江戸との舟運で栄えた自治の町です。町を東西に二分する小野川周辺には、河岸問屋や醸造など商工業者が軒を連ね、その賑わいぶりは「江戸優り」と言われる程でした。今でも歴史的な建造物がそこかしこに建ち、江戸風情の景観を残しており、1996年には関東で初めて重要伝統的建造物群保存地域に選定されています。

 また、佐原を代表する「佐原の大祭」は、「佐原囃子」とともに国の重要無形民俗文化財に指定され、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。
全国のどの系統にも属さない独特の旋律、拍子、掛け声をもった佐原囃子は、日本を代表する囃子です。
あの大日本沿海輿地全図を作製した伊能忠敬は、江戸時代の佐原商人の代表的な一人でもあります。忠敬の業績は、2010年に科学的な価値を評価され国宝の指定を受けました。

 このような伝統文化豊かな地方も、人口減少・高齢化により過疎化が進んでおり、将来を展望したまちづくりが大きな課題となっています。佐原に限らず活性化には地域の文化財や伝統産業を資源とした町おこしが重要であり、学生等を受入れ人材育成を続けていかなければとも考えております。
当財団としても、何ができるか?何が必要なのか?様々な方面から知恵と技術を集めることで、地域の振興に寄与していきたいと行動して参ります。

【募集対象地域】日本国内全域

一般財団法人小森文化科学財団